2024年06月20日 18:42

TOWINGは農業の脱炭素に関する実証を、野村證券と野村ファーム北海道、サグリと共に北海道で開始した。
本実証では、野村ファーム北海道の農地の一角に、TOWINGが独自に開発した次世代土壌改良資材「宙炭(そらたん)」を散布し、化学肥料の大半を有機肥料に転換する農法を実証する。宙炭とは、地域の未利用バイオマスの炭化物に、TOWINGが保有する土壌由来の微生物群を効率的に選別・培養して実現した農業資材。農地に施用すると、作物の品質や収穫量向上、温室効果ガス排出量削減や、資源循環の促進などが可能となる。
宙炭の農地施用は土壌への炭素貯留(カーボンファーミング)効果があることから、カーボン・クレジット制度の活用にも野村グループと連携して取り組む。宙炭散布による生育状況・土壌解析に関しては、サグリの衛星データをAI技術を活用し解析するソリューションを活用。土質改善による環境負荷軽減効果と収量等の生産性向上効果の検証を行う。TOWINGの宙炭を散布した農地でのサグリによる土壌分析、生育分析は初の取り組みになる。
農林水産省が推進する「みどりの食料システム戦略」では、2050年までに農林水産業のゼロエミッション化、輸入原料や化石燃料を原料とした化学肥料の使用量を30%低減する等の環境負荷軽減策の推進が定められている。本実証は、この政策に沿う具体的な取組みとしても意義があると考える。