2024年06月20日 15:43

最適な研究開発人材をAIでマッチングするプラットフォーム「CoA Researcher」を開発するCoA Nexus(コアネクサス)は、「博士課程のキャリアパスに関する調査」を実施した。調査の対象となったのは、博士課程への進学をしなかった理系人材371名。
その結果、5割以上の理系人材が、「待遇」や「キャリアプラン」に対する不安から、博士課程を選択しなかったことが明らかになった。また、博士課程への進学者を増やすための施策としては「若手の頃から活躍できる環境」や「金銭面の負担がない環境」を求める声が多い。それらが解決されたら進学を前向きに検討すると95%の人が答えた。
博士人材のキャリアイメージは、ネガティブな側面では、「キャリアパスの不透明さ」「博士は就職が厳しい/安定しない」「アカデミアのポストが少ない / アカデミアは任期制で不安定」「給与が安い」など。一方で、ポジティブな側面だと「収入の高さ」であり、「自分の興味、関心の高いテーマに集中できる」「社会的地位を得られる」といった未来の報酬面での評価があった。
昨今、博士人材や研究者の減少が問題視されている。「若手の頃から活躍できる環境づくり」そして「キャリアパスの見える化」が、まさに科学人材の枯渇が現実となる「科学クライシス」の課題解決につながる状況であることを示唆している結果となった。