2024年06月17日 15:46

JDSCは、LLMを活用し、海事産業特有の問い合わせ対応業務の工数を削減し、業界のDXと働き方改革を推進するソリューションを開発した。

本ソリューションでは、AWSの生成AIサービスAmazon Bedrock上でClaude 3 Opus / Sonnet / Haikuを利用。関連する各種契約書や技術情報、規制情報、FAQ、メールなど約1万の専門ドキュメントを横断的に調査、回答することが可能で、これまでに従業者が要した対応時間を約97%削減する。

日本は四面環海で資源の乏しい国土であるゆえに、海上輸送は国民生活や経済活動を支える重要性の高い領域。その一方、近年ではデジタル化への遅れや、温室効果ガス(GHG)削減をはじめとした環境性能への要求の高まりなど、国際競争における各種課題が指摘されている。また、海上も含めた物流サイクル全体において、従業者の減少と高齢化、事業の継続性が大きな課題となっている。

本仕組みでは船舶運航管理上で課題となる、荷物の積載や寄港地ごとの規制、荷役に関する問い合わせをはじめとする幅広い船舶業務に対応する。LLMが調査と回答を行うことで、これまで対応に1時間要していたものが1~2分で完了できるようになった。またこれまで15年以上の経験者でなければ回答できなかった専門性の高い内容についても、従事3年目の社員が対応することが可能に。業務の平準化と人材活用の幅拡大、後継者への業務手法の引継ぎ、知識継承といった働き方改革の推進に寄与する。