2024年02月09日 15:32

積水化学工業は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託を受け、CO2→CO変換ケミカルルーピング技術実証研究(EU)を2023年11月から開始した。
同社はこれまで、CO2を高い転化率でCOに変換する積水化学独自のCO2→CO変換ケミカルルーピング技術の開発を進めてきた。2021年より「アルセロール・ミタル」)のスペイン・アストゥリアス工場で、製鉄の際に排出される実ガスを用いた試験を開始。昨年6月には、CO2転化率90%および水素転化率75%という成果を収めた。
当初の狙いよりもさらにCO2転化率および水素転化率が向上していることから、商用化に向けたスケールアップを視野に新たなプロジェクトを検討してきた。そうした中で、NEDOの「2023年度「脱炭素化・エネルギー転換に資する我が国技術の国際実証事業」第2回公募」に応募し、採択された。
新プロジェクトでは、アルセロール・ミタルの製鉄所から排出されるCO2を、同社のCO2→CO変換ケミカルルーピング技術を用いてCOに変換。高炉での還元剤としての直接活用、および国内外のパートナーが保有する技術も活用したCOのさらなる変換など、さまざまなCOの用途展開(CCU)について技術の実現性および経済性を検討。CO2から、有望なCOの用途展開までの一連の技術実証を行う。今回の実証要件適合性等調査の期間は、2023年11月~2024年3月の予定。