2023年11月14日 09:01

ネイチャーラボの香り研究部門「センソリアルラボラトリーズ」は研究開発の受託サービスを提供するプラスメディと共同で、就寝時にアロマ(香り)を寝室、寝具等に使用することによる睡眠の質に対する影響を評価した。
プラスメディはオープンイノベーションで健康と美容の研究開発を支援する企業。日本において、学術研究と産業応用を加速させるハブ企業となるべく、2020年に設立された。
厚生労働省の調査では、睡眠による休養を十分にとれていない人は2割を超えていることが報告されている。また睡眠が心と体の健康に大切と言われており、スリープテック市場の増加からもそのニーズの大きさがうかがえる。日本人の成人男女合計20名に協力してもらい、2週間の試験を実施した。
アロマを睡眠時に使用することで、Fitbitで計測した睡眠時間が増加。また、OSA睡眠調査票MA版の結果では、第2因子「入眠と睡眠維持」、第4因子「疲労回復」、第5因子「睡眠時間」のスコアが増加し、睡眠の質や睡眠による疲労の回復が見られた。さらに試験参加者によるVASの回答では、アロマの使用によりストレスと疲労感の軽減がみられた。
今回の共同研究成果によりアロマを入眠時に使用することでストレスや疲労を感じがちな現代人のウェルビーイングの改善への可能性が示された。当研究所は今後も香り成分やスキンケア成分による心と体、肌への有効性を検証し100年時代におけるウェルビーイングとそのメカニズムの研究を継続していく。