2023年10月26日 09:58

東京ガスは、都市ガス機器利用時の排気に含まれる二酸化炭素(CO2)と水酸化物を反応させ、様々な用途で利用可能な炭酸塩を顧客先(オンサイト)で製造する「CO2資源化サービス」を開始する。
同サービスは、東京ガスグループの法人営業機能を担う東京ガスエンジニアリングソリューションズが営業窓口となり、製品の製造プロセスで炭酸塩をオンサイト利用する工場等の産業用の顧客を中心に展開する。加えて、オフィスビルや商業施設等、炭酸塩のオンサイト利用が難しい顧客に向けても同サービスを展開していくことを目指し、炭酸塩を洗剤や肥料等の製品の原料として利用する等、炭酸塩の利用用途を拡大する取り組みも進める。オンサイトでCO2を資源として活用し炭酸塩を製造するサービスは日本初となる。
同サービスは、カナダのCleanO2 Carbon Capture Technologies社(CleanO2)製の二酸化炭素回収装置「CarbinXTM」を使用。「CarbinXTM」の導入実績のある北米と日本では空気の湿度やガス機器の排気性状が異なる中、東京ガスの独自技術を加えることにより、日本においても排気中のCO2を吸収した炭酸塩を安定的に製造することを可能とした。この製造方法では、従来の製造方法と比べて、原料調達から製造までのプロセスにおけるCO2排出量が約2割%削減される。同サービス開始にあたり、東京ガス、CleanO2、岡谷鋼機の3社で独占ライセンス契約を締結し、東京ガスが日本で唯一「CarbinXTM」を用いたサービスを展開できるようになった。