2023年08月01日 15:29

有人宇宙システム(JAMSS)と、農業・食品産業技術総合研究機構(NARO)は、農業DXの推進に向け、宇宙技術と農業研究のイノベーションによる生育予測精度の向上を目的とした共同研究に取組む。
JAMSSは、国際宇宙ステーション(ISS)「きぼう」を運用する唯一の民間企業。1990年創立以来、宇宙空間における安全・安心の確保、宇宙飛行士や管制要員の訓練、宇宙実験の実施などに携わってきた。2022年6月にリリースした「リモファーム」は、水稲栽培に必要となる情報を衛星データと気象データから生育状況を解析・分析し、農家に提供。利用者の声を反映させ、農業技術に関して更なる高度化・利便性向上を目指すべく、この度JAMSSとNAROとの間で共同研究を行うことになった。
共同研究では、衛星画像からのSPAD値推定技術の更なる高精度化を実施し、「リモファーム」で取り扱う水稲品種の生育予測パラメータの精査および生育予測精度を向上させる。また、アラート機能の機能を強化。NAROで開発が進められている生育状況把握手法や発育予測モデルの研究成果を、「リモファーム」の新機能として反映させるなど、検討を進めていく。
JAMSSがサービス展開する水稲栽培を中心とした生育診断ツール「リモファーム」の機能の高度化を通じ、営農者の生産性向上、収穫物の品質向上、競争力強化につなげていく予定。