2023年07月28日 19:28

パナソニック スイッチングテクノロジーとエア・ウォーターは、2025年度を目途に、同社の帯広工場(において、エア・ウォーターが製造・供給する家畜ふん尿由来のバイオメタンの利用を開始。工場の脱炭素化及び地域社会への貢献を進める合意書を締結した。

バイオメタンは、下水汚泥や生ごみ、家畜ふん尿などバイオマス由来の「バイオガス(CH4 60%、CO2 40%)」から、CO2分を取り除いた「メタンを主成分としたガス」。地域で排出される家畜ふん尿を由来とするバイオメタンは、持続可能な再生可能エネルギーであり、化石燃料由来のエネルギーと比べてクリーン(CO2排出量が全体として実質ゼロ)である。

本取り組みは、地域内の未利用資源からバイオメタンを製造し、地域内で消費。それにより、バイオガスを活用したい酪農家と温室効果ガス削減に取り組む企業双方のニーズを満たす、地産地消のエネルギー活用モデル。また環境面では、化石燃料の代替としてバイオメタンを利用することで、工場から排出されるCO2の削減につながる。さらに、安定的にバイオメタンを製造・輸送・消費するサプライチェーンが構築されることで、社会課題となっている家畜ふん尿に起因する臭気や水質汚染などの減少にもつながることが期待される。

なお、家畜ふん尿から製造したバイオメタンを工場電力と製品材料に利用する取り組みは電機・デバイス業界内で初。今後、両社は2025年度の利用開始を目指し、地域社会とともに持続可能な社会を目指したエネルギー活用モデルの構築を推進していく。