2023年07月19日 15:07

パナソニックインフォメーションシステムズ(パナソニックIS)は、すみだ水族館が行う海獣の飼育業務に飼育管理アプリを提供し、7月より本格的にサービスを開始する。

すみだ水族館には約260種のいきものが展示されており、その中で海獣はペンギン56羽・ウミガメ2頭・オットセイ5頭が飼育されている。適正な飼育のため、気温・水質などの環境管理と、体重・給餌量などの個体管理が日々行われているが、メモ書き~清書~管理記録入力(Excelへの転記)という3ステップで作業を行わなければならず、1日当たり210分もの時間がかかっていた。飼育スタッフは、事務所へ移動する時間やPCを起動する時間も惜しく、飼育作業のすき間時間で飼育実績を入力したいというニーズがあった。

2012年の開業当時より、チケット販売管理システムの導入・保守を行っていたパナソニックISは、今回の相談を受けて「紙とPCからスマートフォン・タブレットへの置き換え」を提案。アステリアのモバイルアプリ作成ツール「Platio」をベースに飼育管理アプリを構築し、2022年11月よりトライアル利用がスタートした。

給餌時の個体管理では、餌料の種類や給餌量を個体ごとに記録する必要があるため、最初は速記でのメモ書きが必須となる。従来はそのメモ書きを紙に清書し、さらにExcelへ転記していたが、アプリを利用することで清書作業が不要になり、さらにPCでの作業もスマートフォンやタブレットで行えるようになった結果、トライアルでは最大110分/日の作業時間短縮に成功した。すみだ水族館では7月より、同アプリの本番利用を開始する。

パナソニックIS