2023年01月11日 15:43

鉄スクラップの自動解析AIシステムを開発するEVERSTEELは、東京製鐵株式と宇都宮工場にて、基幹システムと鉄スクラップ自動解析AIシステムとの連携開発を完了。EVERSTEEL鉄スクラップ検収AIの、国内初の実運用を開始した。
電炉メーカーでは、原料となる鉄スクラップを等級別に分類し、密閉物など危険な異物を除去。鉄鋼メーカーの検収員が、等級判定や異物検出を目視で確認している。しかし習熟した検収スキルの伝承、検収員の高齢化と採用難が課題となっており、属人的なスキルの客観化、技術継承を行うためにAI技術に注目が集まっている。
この度EVERSTEELと東京製鐵は、EVERSTEELの鉄スクラップ自動解析AIシステムと東京製鐵の基幹システムとの連携開発を12月中旬に完了。加えて、実際の操業においてリアルタイムで鉄スクラップの等級判定・異物検出を行うアプリケーションの実運用を開始した。
検収AIアプリケーションでは、現場に設置したカメラでトラック表面を撮影し、AIが画像解析を行なった結果を、アプリケーション上で表示。検収現場で荷降ろしをするクレーンオペレーターの手元のタブレット上でリアルタイムに結果を確認でき、混入する異物の抑制や、検収員ごとの査定ばらつき解消、査定の補助や作業負担軽減に繋げることが可能。インターネットが開通している場所であればどこでも解析結果を閲覧可能なため、現場だけではなく、オフィスや自宅でもリアルタイムで検収状況やAI査定結果を確認できる。