2022年12月06日 12:43

山梨県市川三郷町では、12月10日・11日の2日間、「大塚にんじん直売会」を開催する。毎年開催されている「大塚にんじん収穫祭」は、新型コロナウイルス感染症防止対策のため開催中止となったが、大塚にんじんを購入したいという多くの人の要望に応え、直売会を実施する。
市川三郷町大塚地区には「のっぷい」というニックネームの土がある。黒くて歩くとボクボク音がすることから、広く「黒ボク土」と呼ばれている。「のっぷい」の「の」は、野原の「の」。縄文時代の人々は竪穴式住居を作るために草が必要で、森林にならないように野焼きをして草原を維持していたと考えられている。その時に作られた炭が混入することで、土は一段と黒くなった。
なお、大塚地区の土からは、縄文時代の土器や銅鏡も見つかっており、黒いのは腐葉土がさらに時間をかけて変質した「腐植」という成分が多いため。また、ボクボクと音がするのは7000年~9000年前に八ヶ岳が噴火した際の軽い火山灰が多く含まれているためだという。
今回のイベントは、大塚地区の「のっぷい」の土で育った、長いブランド人参「大塚にんじん」のお得な直売会。柑橘やフローラルな香りと、ギュッと詰まった甘味・うま味・複雑さが特徴である大塚にんじんをこの機会に楽しめる。また、濃厚な味わいの大塚ごぼうなどの「のっぷい農産物」も販売する。日時は12月10日、11日午前9時30分~午後5時(雨天決行・荒天時中止)。場所は、みたまの湯のっぷい農産物直売所。