2022年11月17日 19:00

日本3D教育協会は、クジラの骨格掘り起こしと3Dデータ化を実施し、標本を作り豊かな海を未来に残す研究に役立てるプロジェクトを開始した。この取り組みは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる、日本財団「海と日本プロジェクト」の一環。

日本の海岸には毎年300頭近くのイルカやクジラが打ち上げられているが、それらの多くは砂浜の中に埋められたまま、貴重な骨格標本が消えていっている。その主な理由は、標本を作成するために必要な経費と収蔵場所の不足。骨格標本は生き物の生態を知る上でとても大切な要素。クジラという多くの謎を秘めている海洋生物について理解するためには、一つでも多くの標本を後世に残していくことが必要となる。

そこで同協会では、コククジラの骨格標本を掘り起こすと共に3Dデータ化を行い、この希少な骨格を後世へ残したいと本プロジェクトを始動。3Dスキャナーでスキャンをすると、数百万の単位で形をデータとして記録できる。0.1mm単位という極めて緻密なスケールで形状を記録し、縮小して3Dプリンターで出力することも可能。そうすることで、実際は数メートルにも達するような標本であったとしても手にとって比較することができる。

クラウドファンディングでは、掘り起こし見学+中村玄助教による授業動画アーカイブ視聴券や、クジラの骨格がわかるアクリルスタンド、「玉骨標本」など、本プロジェクトならではのリターンを用意。詳しくはこちら