2022年11月02日 15:29

サンシャイン水族館とIwakura Experienceは、業務提携契約を締結。環境の異なるそれぞれの事業場での、アクアポニックス技術の確立を目的とした共同プロジェクト「アクアリウムファーム東京」を開始した。

アクアポニックスとは、水耕栽培と水産養殖を掛け合わせた循環型の農法の一種。水槽で飼育される魚の排泄物を水中の微生物が分解し、それらを植物が栄養として吸収。浄化された水が再び水槽へと戻り、いわば「自然界の縮図」といえる資源循環の仕組みを利用する環境配慮に優れた次世代の農法として注目されている。

水棲生物を飼育展示するプロであるサンシャイン水族館では、アクアポニックス技術の研究着手を検討していたものの、農作物の生産技術に課題を抱えていた。一方、農業のプロである農家が在籍するIwakura Experienceでは、魚の飼育技術に課題を抱えていた。これは、次世代の農法として注目されるアクアポニックスへの取り組み、及びそこから生産される野菜を新たな観光資源として検討する中で浮上したもの。

そこで、それぞれの強みをお互いに提供。サンシャイン水族館と東京・青梅市岩蔵地域の環境が異なるそれぞれの場所で、アクアポニックスを利用した野菜の栽培と魚の飼育を目指す。現在、Iwakura Experienceが活動する敷地内に建てたビニールハウス内にアクアポニックスの設備を、サンシャイン水族館の事務所内ではアクアポニックスの実験用水槽を設置し、取り組みを開始した。