2022年10月19日 09:41

わび茶の大成者・千利休生誕500年にあたる今年。これを記念して都城島津伝承館では、特別展「都城喫茶ことはじめ」を11月27日まで開催している。茶の湯が武家社会で果たした文化的・政治的役割と共に、都城で育まれた喫茶文化の様相について、都城島津邸の他、著名な博物館等の貴重な文献史料・茶器等を通して体感することができる。
主な展示史料は、「国宝」島津家文書徳川将軍江戸藩邸御成一件「藩邸調度品拝領進上物能組目録(東京大学史料編纂所所蔵)」。徳川幕府将軍家による島津家藩邸への御成について記録された史料。この御成には、後の都城島津家第15代北郷久直と、御家中衆として後の同家第14忠亮が出席。御成当時の様子がうかがい知れる貴重な史料となる。
「県指定文化財」赤井新太郎外1名書状(都城島津邸所蔵)は、都城島津家伝来史料の一つで、数奇屋建設にかかる費用について記されている。江戸時代後期の都城島津家が文化事業にかける財政事情の一端が分かる。このほかにも、見応えある史料・計68点を展示している。
会期は、前期展示が10月15日~11月6日。後期展示が11月9日~27日。観覧料は、一般400円(300円)、高校・大学生300円(200円)、中学生以下無料。※()内は20人以上の団体料金。※受付で、都城市立美術館、都城歴史資料館、高城郷土資料館、山之口麓文弥節人形浄瑠璃資料館の入場券の半券提示で、観覧料を団体料金適用。20人未満での利用が対象。本宅は小学生以上110円。11月3日(文化の日)、11月23日(島津発祥まつり)は特別展観覧無料。