
日本風洞製作所は、ニシヤマとの協同により、静岡県沼津市に、「Aero Optim」シリーズを用いた「風洞試験センター」を設立することで合意した。
「Aero Optim」は、日本風洞製作所が開発した、コンパクト風洞試験システム。風洞試験装置は、整った気流を生み出し、空気抵抗や流れの観察をするために活躍する試験装置で、乗り物の開発やスポーツ、航空宇宙産業など、流体が関わる多くの分野で活用されている。しかし、従来型の風洞装置は大型・高価・高維持費・高い稼働率により、一部の大手メーカーや研究機関等しか使えない高嶺の花だった。同社は独自の技術開発により、この風洞装置をできるだけ小型・低価格化させ、できるだけ多くの人々が気軽に風洞実験ができることを目指して「Aero Optim」シリーズを開発し、本年度より量産モデルの販売に着手した。小型ながら、ある程度整った直進性の高い気流を生み出せることが特徴で、従来型風洞とも相関のある実験結果を得ることができる。
同センターには、自転車用測定システム(自社開発)と自動車用測定システム(ニシヤマ、大和製衡との共同開発)を配備し、購入検討顧客のための製品のトライアルのほか、一般企業の人々や個人の顧客にも有償で利用枠を開放し、利用できる施設となっている。このような、一般の人でも利用できる自動車・自転車用風洞は日本で初となる。同社では同施設を通じて、「Aero Optim」を通じた「風洞の民主化」「誰でも気軽に風洞実験ができる世の中」を実現し、世界の技術革新に貢献していく
設立地は静岡県沼津市。設立時期は2023年初頭を予定。