2022年10月12日 12:31

認定NPO法人EDGE(エッジ)は、文字の読み書きに困難を抱える学習障害のひとつであるディスレクシア当事者が制作した記念絵画展および、シンポジウムを実施する。
文部科学省の統計では小中学生の2.4%が文字の読み書きができないことにより、学習に著しい困難を抱えているとされている。しかしそれは重篤な症状を抱えている場合で、読み書きの困難を感じている人の割合は約8%程(1クラスに2~3人)と言われている。しかし、障害であると本人も周囲もわからず、適した支援を受けられていない人が多いのが現状。
会長の藤堂栄子さんは、息子が15歳の時に留学先でディスレクシアと診断された。その際、自身もそうではないかと思ったが、当時大人を検査する機関が日本には無く、判明したのは13年後の60歳の時。「さぼっている」「やる気がない」など周囲から思われて苦労をしてきたという。同団体は2001年10月から活動を開始しており、文科省より委託をうけて教科書の音声化や、読み書きに困難な子どもたちへの学習支援などの相談対応などを行っている。
このたび10月22日~30日に「江夏画廊 Gallery Enatsu」にて開催する絵画展では、マッケンジー・ソープなど、3名の異才を放つアーティストたちの作品を展示販売。また10月29日にはオンラインでシンポジウムを実施。ディスレクシアに20年前から取り組んできた宇野彰教授と藤堂さんの対談などを行う。