2022年03月15日 12:51

ヤマトプロテックは、三井住友建設および三井化学産資と共同で、共同住宅におけるスプリンクラー配管の「パラソループ工法」を開発し、都内で施工中の(仮称)南大塚IV計画建設工事(事業主:サンケイビル)の一部住戸に適用した。

共同住宅のスプリンクラー配管敷設で採用されるヘッダー工法では、スプリンクラーヘッド数に応じた多口継手(ヘッダー)を天井点検口が設けられたユニットバス内の天井スラブ面に配置し、各スプリンクラーヘッドまで配管を個別に敷設していた。さらに、多数の配管が水回りの遮音壁を貫通する必要があった。「パラソループ工法」は、天井スラブ面に敷設するスプリンクラーの主配管をループ状にするもので、在来工法(ヘッダー工法)と比べて配管長を約40%削減し、敷設作業の省力化により生産性が約20%向上した。

具体的な特徴として、ループ状の主配管により配管長が約40%削減でき、天井スラブ面に敷設する作業員の負担が軽減される。敷設作業の省力化は、今後懸念される担い手不足や作業員の高齢化対策にも有効だ。また、ヘッダー工法では水回りの遮音壁を貫通させる配管が多いため貫通部の遮音処理に多くの時間を要していたが、同工法ではループ状にした主配管の2カ所だけのため、貫通部処理の省力化が可能となる。

同社では、今後懸念される担い手不足や作業員の高齢化対策への取り組みを続ける。今後は、各種配管パーツの開発を含めた本工法の更なる施工性の改善を図り、実物件への適用を積極的に進めていく。

ヤマトプロテック