2022年01月25日 15:49

宇宙ベンチャーのワープスペースは、1月5日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)から、月と地球を結ぶ通信システムの実用化に向けた検討業務を受託した。

同社は2016年に設立。前身の大学衛星プロジェクトを含め、これまで3機の通信衛星を打ち上げている。宇宙や人工衛星に関する高い専門性に加え、JAXAをはじめとした研究機関とのパートナーシップ、つくば研究学園都市が保有する豊富な実験・試験設備等が強み。

世界では月面開発の研究が活発で、日本も政府を中心として計画を進めており、JAXAは政府を技術で支える中核機関として活動。シスルナ空間における通信網の構築という領域でJAXAと連携しながら、日本の月開発プロジェクトを支援している。ワープスペースは、地上400~1000キロメートルの低軌道を周回する人工衛星向け光通信インフラサービス「WarpHub InterSat」の開発を進めてきた。

今回受託した業務は「月探査通信アーキテクチャ」が対象。「WarpHub InterSat」の技術を活用したシスルナ通信システムの実用化に向けた検討を通じ、JAXAが進める月面・月周回開発において、重要なインフラとなる通信網の構築に貢献し、多くの月面開発事業者の通信を支える。さらに、ワープスペースは月面開発に向けた光通信サービスを2030年、火星開発などの深宇宙探査に向けた光通信サービスを2035年に提供することを目指して技術開発を進めていく。