2021年12月23日 09:42

米コロンビア大学ジャーナリズム大学院は、アジア人記者・学生を対象にした「コロンビア・日経スカラシップ(奨学金)制度」の第4回奨学生をフィリピンのジャーナリスト、プリンツ・マグトゥリスさんに決定した。
コロンビア大学は1754年創立の全米でも5番目に古い伝統校で、80人超のノーベル賞受賞者を輩出。1912年創立のジャーナリズム大学院は1917年からピューリッツァー賞を運営。研究分野は調査報道、放送、マルチメディア、芸術など多岐にわたる。
「コロンビア・日経スカラシップ制度」は日本経済新聞社と同大学院が2017年に共同での創設で合意。同制度では、同大学院がアジア全域を対象に将来有望なジャーナリストの卵を毎年1人選出し、日経がこれを承認。奨学生は10万ドル(約1130万円)の奨学金を得て、データジャーナリズムや経済報道などについて学ぶ。修士号を取得後はそれぞれの母国・地域に戻り、民主主義の根幹をなす「言論の自由」に基づく健全なジャーナリズムを根付かせる先導役を担う。
マグトゥリスさん(32)は6月までフィリピンのオンラインメディア「フィルスター・ドット・コム」のビジネスニュース部門の責任者として解説記事などを執筆。それ以前は英フィナンシャル・タイムズのリサーチャーとしてフィリピン経済やビジネスに関する記事を手掛けるなど、約10年にわたりマクロ経済や公共財政の専門記者としてキャリアを積んできた。マグトゥリスさんは2022年8月まで同大学院でデータジャーナリズムを研究する。