2021年04月27日 15:36

OKI(沖電気工業)は、IP放送事業者向けに、視聴者からの放送品質に関する問い合わせへの的確な対応に必要な機能を備えた「IP放送同時録画サーバー」を開発した。

IP放送において、事業者が映像の乱れなどの障害により放送を快適に視聴できなかった視聴者からのクレームに的確に対応するためには、不具合が発生した地域、時間などの状況の調査と解析が必要だ。しかし、障害発生時刻から時間が経っている場合、放映された映像コンテンツの録画再生による調査、関連する装置のログ収集、運用監視システムデータの解析などには多くの時間と人手を要する。視聴者への回答の遅れ、原因追及の不調、不具合現象の再発などは、視聴者の満足度低下、ひいては視聴者離れにつながる恐れがあり、IP放送事業者にとって大きな課題となっている。

「IP放送同時録画サーバー」は、IP放送事業者に寄せられた視聴者からの問い合わせに対し、申告があった時刻にさかのぼってIPネットワーク上に放送したストリームを再現するシステム。長年の実績がある「OKI MediaServer」で培ってきた技術を利用することで、放送時のIP放送サーバーの信号をサーバー内に蓄積(録画)できる。録画されたデータは、IPネットワーク上のパケットサイズ、タイミング、レートを含めて放送当時の状態を完全に記録しているため、指定された時刻の信号をあたかもIP放送サーバーが放送したように再現し、IPネットワーク上に再配信。その際、パケットロスなどの原因となる現象の解析と通知を行う。

価格は個別見積。提供開始時期は4月。

OKI