2021年02月04日 17:55

凸版印刷は、火災発生時の熱に反応して消火剤エアロゾルを放出する「消火フィルム」を開発した。

同社は、「価値あるパッケージ」で、よりよい社会と心豊かで快適な生活に貢献する「TOPPAN S-VALUE Packaging」を掲げ、ひとに価値ある「スマート ライフバリュー パッケージ」を提供している。今回、「スマート ライフバリュー パッケージ」のラインアップの1つとして、火災発生時の熱に反応して、消火効果のあるエアロゾルを放出する「消火フィルム」を開発。電池メーカーや電機メーカー向けに2月より販売開始する。

モバイル機器やモビリティなど蓄電池の用途が広がるなか、リチウムイオン二次電池の使用はますます拡大し、さらに高出力化が進んでいる。しかしながら、普及にともない、使用中のみならず廃棄時も含め、発火事故のリスクが高まっている状況だ。

「消火フィルム」は、ヤマトプロテックが開発した消火効果の高いエアロゾルを放出する消火剤を使用し、凸版印刷が持つ塗工技術と「GL BARRIER」の高いバリア性能を活用し、耐久力を高めた粘着性のあるフィルムとして新たに開発した。リチウムイオン二次電池のケース内や、配電盤・分電盤設備の内部に本製品を貼ることで、電池内の不具合や配電盤の配線ショートにより発火した時の初期消火や、延焼抑制に高い効果を発揮。同時に人体や環境に悪影響のある物質を使用しておらず、消火の際に有害なガスも発生しない。

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