2020年10月28日 13:01

東亜酒造は、新たな蒸溜所を建設し、休止していた自製モルトウイスキーの蒸溜を2021年2月から復活する。

東亜酒造は、1946年にウイスキーの製造免許を取得し、ウイスキーの製造販売を開始した。当初は輸入したモルトをブレンド・樽貯蔵して販売していたが、1980年にはポットスチルを導入して自製モルトウイスキーの製造にも取り組んでいた。しかし、ウイスキー市場の縮小の波を受け、2000年にはウイスキーの蒸溜をやめ、蒸溜所としての機能を停止。2004年、事業再生を図るべく日の出ホールディングスの傘下に入り、再建に取り組んできた。この頃、事業再生を主眼に考え、苦渋の決断ではあったがその時保有していた自製モルトウイスキーの原酒を手放すことを決意し、元の経営者に譲ることにした。

その後、事業再生に邁進してきた結果、本業の清酒製造では全国新酒鑑評会で金賞を受賞するまでに至った。技術力を磨いたことにより得意先からの信頼も回復し、何とか経営基盤が安定して事業再生への成果が見えてきた。同社は、いつか再挑戦したいと思っていた休止している自製モルトウイスキーの蒸溜を2021年2月から復活させるべく、蒸溜所(羽生蒸溜所)の建設を進めている。休止前に自製モルトウイスキーを蒸溜していたポットスチルの図面をもとに、全く同じポットスチルを製作し、羽生蒸溜所を稼働させ、羽生蒸溜所製モルトウイスキーを復活する。

東亜酒造