2020年10月14日 12:41

アルケリスとサンコロナ小田、大和ハウス工業は、製造現場での立ち作業の負担を軽減するアシストスーツ「アルケリスFX」を開発し、10月13日より大和ハウス工業の全国9工場に順次導入する。

住宅・建設業界では、人手不足の深刻化とともに高齢化の進行が大きな課題となっている。戸建住宅や事業施設などの建築部材を生産する工場でも作業員の身体負担が大きく、雇用確保の観点からも労働環境の向上が急務だ。特に、鉄骨製品の溶接・組み立て加工などの作業では、完全なロボット化が難しく人手に頼らざるを得ない作業もあり、中腰姿勢が続くことで腰への負担や疲労の蓄積が問題となっている。そこで、3社は長時間の中腰姿勢や立ち作業を支援するアシストスーツ「アルケリスFX」を開発することとした。

「アルケリスFX」は、長時間の立ち作業の負担を軽減するアシストスーツ。作業員が中腰姿勢になると、一定の角度で膝を固定し、椅子に座っている状態にできる。これにより、立ち姿勢の維持や腰の曲げ伸ばし時に動かす脊柱起立筋の活動量を最大33%抑えることが可能だ。「アルケリスFX」は、アルケリス社が販売する医療従事者の立ち作業を支援する「アルケリス」をベースに、サンコロナ小田の炭素繊維複合材料を採用。大和ハウス工業の工場での実証実験の結果を反映して開発された。

希望小売予定価格は49万8000円(税抜)。一般販売開始予定日は2021年1月。

大和ハウス工業