2020年06月17日 17:41

東京地下鉄(東京メトロ)は、株式会社ZMPの開発する無人警備・消毒ロボット「PATORO」を活用した駅構内消毒の実証実験を、6月12日(金)終電後に有楽町線月島駅で実施した。

東京メトロでは、新型コロナウイルス感染症の感染予防対策として、駅社員や清掃員が駅構内設備の消毒を行っている。さらに、より効果的で効率的な消毒を実施すべく、ロボット活用の検討を進めており、このたび消毒ロボットの有用性等を確認するため、駅での実証実験を実施した。実施場所は、有楽町線月島駅構内(地下1階改札外通路)で、消毒対象物は化粧室内の手すり、券売機付近のカウンター。

実証実験で使用した消毒ロボットは、ZMPが開発してきた自律移動技術を応用し、人が歩行する程度の速度で走行する低速自動運転が可能で、予め設定されたルート上を障害物を避けたり一時停止することにより、安全に自動走行する。今回、電動噴霧器による消毒液散布機能と、ロボットが取得したセンサー情報を組み合わせることで、事前に取得した駅構内3Dマップをもとに、設定した消毒対象物まで移動し、低速走行をしながら対象物に消毒液を噴霧することを確認した。

一方で、消毒液散布器の向きが固定され、それぞれの消毒対象物の高さに自動で対応できない等の課題が抽出された。今後、抽出された諸課題の再検証を実施するとともに、今回消毒対象外とした券売機や昇降機等に対する消毒対策についても検討を進めていく。