2017年01月20日 09:05

誠文堂新光社は、1月13日に、『江戸料理大全』を刊行した。
番付好きの江戸の人々が「御料理」番付で最高位に置いていた料亭「八百善」。歌川広重や歌川国貞の絵にも登場し、うわさを聞いた大名や将軍がたびたび訪れるような人気店だった。当時からのれんをあげていた「江戸料理」の老舗がほとんどなくなってしまった現代においては、「江戸料理」そのものが消えかけていると思われがちだが、今でも鎌倉で「八百善」は営業しており、2017年には創業300年を迎える。
本書は、現当主10代目栗山善四郎さんに伝えられた5000以上の膨大な献立のなかから「これぞ江戸料理」といえるものを厳選して130品掲載した。鬼平犯科帳が食べていたであろう「ねぎま鍋」、江戸庶民が愛した「初鰹のげた造り」や素朴な「茶粥」から、当時長崎風として話題を集めた卓袱料理の数々まで、会席料理の形式に則って幅広く紹介している。
定価は3500円(税抜)。