2017年10月10日 11:29

東京都写真美術館にて、11月25日より、生誕100年 ユージン・スミス写真展が開催される。ユージン・スミス(1918~1978)は,写真史上もっとも偉大なドキュメンタリー写真家のひとり。グラフ雑誌「ライフ」を中心に「カントリー・ドクター」「スペインの村」など数多くの優れたフォト・エッセイを発表し,フォト・ジャーナリズムの歴史に多大な功績を残した。

日本とのかかわりも深く、17歳のときニューヨークで偶然出会った日系写真家の作品に強い感銘を受けたことが、写真の道を志すきっかけになったという。彼の取材の中には、戦後の日本経済復興の象徴ともいえる巨大企業を取材した「日立」、その経済復興の過程で生じた公害汚染に苦しむ「水俣」の漁民たちに寄り添ったものなどもある。

本展覧会では、スミス自身が生前にネガや作品保管を寄託したアリゾナ大学クリエイティヴ写真センターによる協力のもと、同館所蔵の貴重なヴィンテージ・プリント作品を約150点展示する。会期は2017年11月25日(土)~2018年1月28日(日)。