2025年10月31日 12:53

セカンドサイトアナリティカ、エクシオグループ、および大和電設工業は、病院・介護施設などの医療現場向けに開発した「摂食量自動判定AI」に関する特許を共同で取得した。

本技術は、食前・食後の画像をAIが解析し、患者の摂食量を自動で推定するもので、看護師による食事摂取記録の負担を軽減し、栄養マネジメントの品質向上と業務効率化をめざすもの。病院や介護施設では、患者の食事摂取量を正確に把握することが、疾病の予防や治療を目的とした栄養マネジメントにおいて不可欠となる。しかし、現場では看護師が病棟を巡回し、患者へのヒアリングや目測で摂食量を記録する方法が一般的であり、より正確な記録作業には大きな作業負担が発生していた。この課題の解決のため、食事摂取記録の自動化を図る「摂食量自動判定AI」の開発に至った。

本技術は、医療・介護現場における業務効率化にとどまらず、「食事データを核とした栄養マネジメントの高度化」へと発展可能な基盤技術。今後は、摂食量データを電子カルテや栄養管理システムと連携させることで、患者一人ひとりの栄養状態を時系列で可視化し、疾病予防やリハビリ支援への応用を目指す。これにより、医療現場におけるデータ駆動型の栄養管理の実現を後押しする。3社は今後も、AI・画像解析・データ統合技術を活用し、医療・介護・生活支援領域における業務革新と社会的価値創出を推進していく。

特許番号「特許第7727289号」。発明の名称「摂食状況推定装置、推定方法およびプログラム」。