2025年10月30日 09:58

奥村印刷は、長野県朝日村に、同社の特許技術を応用した「折り紙食器 beak(ビーク)」8000セットが備蓄品として正式に採用された。

奥村印刷は、1947年の創業以来、顧客に高品質な印刷物とサービスを提供することを目指し、地域に根差した経営を続けている。近年は、環境に優しい印刷技術の開発にも力を入れ、ブランド「beak」の「折り紙食器」をはじめ、様々なエコ商品を世に送り出すことで、持続可能な社会の実現に貢献している。

「折り紙食器 beak」は、独自の折り紙技術(特許取得済み)により、糊やハサミ不要で簡単に組み立てられる紙製の食器(耐水・耐油仕様)。断水時や生活用水の制限下において、食事後の「洗い物をゼロ」にすることで、貴重な飲用水を食器洗いに使う必要がなくなる。これにより、飲料水や調理用水を優先的に確保することが可能となり、避難所の衛生環境維持にも貢献する。また、beakは、原料にFSC森林認証紙を使用しており、使い捨てプラスチック製品の代替として環境負荷を低減。使用後は燃えるゴミとして処分できるため、災害廃棄物の分別・処理の簡素化にも寄与する。

beakの開発は、「災害時、紙が単なるパッケージではなく、安心を包むインフラとなり得るか」という発想からスタートした。今後も全国の自治体や企業と連携を深め、beakの普及と防災意識の向上に努めていく。

奥村印刷