2025年09月10日 15:58

田中精密工業株は、アルムが開発した完全自動マシニングセンター「TTMC Type-F5 Sモデル」を導入。自社工場を「広告塔(ビルボード)」として活用する新たな情報発信の取り組みを開始する。

本装置「TTMC」は、加工プログラムのAI自動生成から加工工程、刃具・治具管理に至るまでを一貫して自動化する、世界でも類を見ない革新的なマシニングセンター。従来は多くの大手企業が実現に挑戦しながらも困難とされてきた無人加工を、アルムの独自技術により可能とした。装置導入は12月度、「広告塔(ビルボード)」開始は26年7月度を予定している。

この取り組みは、田中精密工業が開始した金属3Dプリンター(Additive Manufacturing)と切削加工を連携する自動化構想に対する熱い想いにより実現した。宇宙航空、モビリティ関連やエネルギーインフラ関連の部品製造産業に新たなものづくりの形を訴求する目的でスタートを切る。アルムはその共同開発パートナーとして、AIソフトウェアの開発、AM+切削の工作機械設計開発・製造、市場への販売を担う。

田中精密工業とアルムの協力関係を元に生み出されたAM+TTMC新型機は、将来的な労働力不足が懸念される製造業界において、「人に依存しない製造体制」の実現を目指すもの。両社は「未来のデジタル工場」のモデル構築を通じて、持続可能かつ競争力のある製造業の発展に貢献していく。