2025年08月08日 16:07

愛知県海部郡蟹江町では、江戸川乱歩のデビューを後押ししたことでも知られる蟹江町出身のミステリー作家・小酒井不木(こさかい ふぼく)の作品を、2020年から毎年ショートムービーとして製作・公開している。

今回は、最新作第6弾として、「恋愛曲線」を8月8日正午より、蟹江町役場公式YouTubeチャンネルにて公開する。また、昨年度好評だったデジタルスタンプラリーin蟹江町 第2弾「蟹江町で蟹を50ゲットせよ!」を、8月1日~2026年2月28日までの期間で開催している。

小酒井不木(1890年~1929年)は蟹江町出身の医学者であり翻訳家、作家。江戸川乱歩、横溝正史らとも交流を重ね、多くの作品を遺した日本探偵小説界の草分けといえる人物で、38歳の若さで急逝したものの、大正から昭和初期のわずか5年あまりの間に140以上の作品を執筆した。

彼の作品群は高い評価を得ているが、死後100年近くが経過した現在では多くが絶版・パブリックドメインとなり、一部がインターネット上で読めるだけという状況になっている。そこで蟹江町では、時代の波に埋もれつつある不木の作品群にスポットを当てるべく、映画監督・堤幸彦さんの協力を得て、その作品をショートムービーとして蘇らせる文化事業を展開。今年は昭和100年であることにちなみ、昭和元年に発表された戦前の日本ミステリー界を代表する本作を、堤幸彦さんの協力を得て、100年の時を経て映像化した。