2025年08月07日 15:00

PetVoiceは、沖縄美ら海水族館(運営:沖縄美ら島財団)と連携し、イルカの行動モニタリング支援アプリケーションの試作・実証開発に着手した。
PetVoiceは、犬猫向けの首輪型IoTヘルスモニタリングデバイスを開発・提供している。これまで犬猫たちの「見えない体調変化」を可視化してきたPetVoiceが、水族館のイルカという新たなフィールドに進出。今回の取り組みでは、定点カメラで撮影された映像から、イルカの活動・休息状態を自動判定するアプリケーションを開発する。
国際的に高まる動物福祉の重視に応えるため、水族館においても客観的かつ継続的な行動データの取得が求められている。しかし、現状のイルカの行動把握は飼育員の観察に頼る部分が多く、科学的・定量的な評価が難しいのが実情だ。PetVoiceは、これまでに犬猫用のAI開発の過程で培ってきた映像解析技術を応用し、水中のイルカの活動状態を自動で判定する仕組みを開発する。今後はリアルタイムでのストレス兆候の把握など、さらなる発展も視野に入れている。
沖縄美ら島財団・鈴木颯人さんのコメントはこちら。「現在、水族館では、飼育動物の福祉を客観的に評価する指標が求められていますが、イルカについては手法が確立していません。今回の技術開発は、イルカのストレスや異常行動を定量的に評価する基盤となるものであり、実用化されれば、飼育管理や環境改善に役立ち、水族館全体の福祉向上に大きく貢献すると期待しています」。