2025年07月24日 16:14

PXPおよびサントリーは、世界で初めてカルコパイライト太陽電池で稼働する自動販売機の実証実験を開始。7月から1年間、相模原麻溝公園にサントリーの自動販売機を設置し、自動販売機におけるカルコパイライト太陽電池の実用性や電力供給能力を検証する。
カルコパイライト太陽電池は、軽量で曲げることが可能、かつ屋外耐久性や耐衝撃性に優れているという特長があり、次世代型太陽電池として注目されている。今回の自動販売機の実証実験では、PXPが開発したカルコパイライト太陽電池をモジュール化した太陽光パネルを使用する。
従来のシリコン太陽電池を用いた太陽光パネルは、固くて分厚い結晶型のシリコンやそれを覆う強化ガラスなどの部材のため重量がある。そのため自動販売機に設置するには、架台や屋根などの付帯設備が必要だった。また、付帯設備のために、設置場所や自動販売機1台につき設置できる太陽光パネルの数に制約があった。
今回の実証実験では、脱炭素化のソリューションに知見のある三菱商事の仲介のもと、カルコパイライト太陽電池の特長を生かし、追加設備なく自動販売機本体に直接太陽光パネルを設置することを実現させた。さらに太陽光パネルの設置箇所も自動販売機の両側面、背面、上面と4面が可能なため、従来型太陽光パネルを搭載した自動販売機に比べ、発電量も大きくなる見込み。カルコパイライト太陽電池を使用した太陽光パネルの自動販売機への活用は、世界初の試みとなる。