2025年02月05日 09:46

瀬味証券印刷は、日本新聞インキと共同で、二次元コードの上にランダムに透明な凹凸を印字し、利用者に触感で本物であることを伝えることができ、また、表面の凹凸がシールを使った二次元コードの貼り替え対策にもなる「Scam Guard」を開発し、特許出願した。

QRコードを使った、いわゆる「クイッシング詐欺」の被害が増えている。国民生活センターによれば、「〇〇ペイで返金します」といった、二次元コードの悪用による詐欺の相談件数は年々増加傾向にある。他にも駐車場、自動販売機、ECサイトでの返金のお知らせなど、不正な二次元コードが使用されるケースは、枚挙にいとまがない。これまで、このような詐欺行為への一般的対策は、不正な二次元コードのシールが正規の二次元コードの上から貼られていないか確認したり、スマホで二次元コードを読み取り飛んだWebページで、クレジットカード情報の入力をさせるような不審な手口に騙されないように、利用者に注意を促すほかなかった。

「Scam Guard」の最大の特徴は、「触って凸部分が分かるため、偽物の判別が誰でもできること」。そして、コピー機で複写しても凸部分はコピーされないため、偽造品の製造をけん制できる。蛍光インキを使用すれば、カラーコピーけん制をより強化することが可能だ。また、ドットの配置やインキの組み合わせによって、さまざまなデザイン表現ができる。

現在、「Scam Guard」のサンプル作成を行い、実用化に向けて実証実験を進めている。

瀬味証券印刷 / 日本新聞インキ