2025年01月28日 12:54

パンチ工業が参画するダイモン社の月面探査計画「Project YAOKI 1」は、米国テキサス州に拠点を置くIntuitive Machines社の施設にて、月面探査車「YAOKI」の最終統合に成功した。「YAOKI」設計開発に際し、同社は本体のフライトモデル、およびYAOKI輸送用の収納ケースの最適な隙間設定に貢献した。

同社は商品開発課という部署を設け、図面がない部品などの現物を3Dスキャナで3Dデータ化して復元する「リバースエンジニアリング」事業に取組んでいる。この3Dスキャナの測定技術を活用したサービス「3D計測パートナーズ」で、打ち上げに際して「YAOKI」が求める品質保証要件を満たし、打ち上げの土台作りに貢献した。

また「YAOKI」は、月着陸船で月まで収納ケースごと運ばれ、月着陸後にケースから飛び出して月面探査を行う。輸送時の振動に耐えられるよう、収納ケースと「YAOKI」本体の隙間はスポンジ状の弾性体で適切に詰める必要がある。同社では、その数値をデータ化し検証することで、最適なケースの寸法や弾性体の厚さなどを導き出すためのサポートを行った。

本ミッションは、民間企業として世界初の月面探査実現を目指しており、打ち上げは2月下旬を予定。「YAOKI」は、Intuitive Machines社の着陸船「Nova-C」に搭載され、SpaceX社のロケット「Falcon 9」によって、ケネディ宇宙センターから月に向けて打ち上げられる。