2024年05月17日 09:03
武蔵精密工業、豊橋市、中部電力パワーグリッドは、震災などの大規模停電時にムサシ植田工場の自家発電力を第一指定避難所である豊橋市大清水まなび交流館「ミナクル」及び周辺民家などへ供給する「豊橋マイクログリッド」を4月1日より運用開始。このたび運用を記念した披露式及びマイクログリッド発動訓練を5月16日に開催した。
2021年5月ムサシは、事業活動でのカーボンニュートラルの実現を2038年までに目指す「ムサシカーボンニュートラル宣言」を行った。その目標達成に向け、CO2削減に貢献するエネルギーソリューション事業創出を目的に始まったのが「地域マイクログリッド」の構築・運用プロジェクトとなる。
豊橋マイクログリッドは、平時では、工場上部に設置した太陽光パネルの自家発電電力を製品生産に用いている。マイクログリッド発動時においては、その電力を災害時へ地域供給するシステムを採用し、再生エネルギー活用及びCO2削減に貢献している。またムサシは、災害時に一般送配電(中電PG)に代わり系統運用するマイクログリッド事業者。製造業としてのマイクログリッド事業者は、全国初となる。
大きな特徴として豊橋マイクログリッドには、ムサシ社製のハイブリッドスーパーキャパシタ(HSC)を組み込んでいる。HSCが家電等の起動時に必要な電力を補い、通常の非常用電源では稼働させることのできない高容量な冷蔵庫、冷暖房設備、IHヒーターの使用などを可能にしている。平時と変わらない電力を最大で5日間供給が可能だ。