2024年04月03日 11:39

商船三井、住友重機械、およびMOLSHIPは、鉄鋼壁面走行ロボットについて日本海事協会(ClassNK)の審査を受け、革新的な取り組みを評価する「Innovation Endorsement認証」を取得した。これは海事・海洋ビジネスの持続的な進化に貢献するため、革新的な取り組みに対して、第三者機関である日本海事協会が認証し、その展開をサポートするもの。

本ロボットは、垂直壁の走行のみならず曲面や凹凸に対する高い走破性が特長。従来、人やロボットでのアクセスが困難であった高所へ移動し、当該部分の鮮明な写真撮影、点検を行える。さらに、オペレーターの遠隔操作により鉄板の板厚計測も可能で、その測定精度も0.01mm単位という高性能の機能を有している。

これにより高所作業における危険を回避できるだけでなく、足場設置等が不要になり、労務費用や足場費用等の削減が見込まれる。閉所空間における作業にも対応可能で、船員の酸欠等のリスクも排除できる。これらの革新的なロボット性能、技術、更には、船舶点検に対する革新的な機能が評価され、「製品・ソリューション」のカテゴリーで、Innovation Endorsement認証を取得した。

今回の実証試験の成功を受け、商船三井及びMOLSHIPの船舶運航・管理技術、住友重機械の有するロボット開発・製造技術を更に発展させる。それとともにロボット性能・機能の向上やロボットにより得られる詳細なデータを利用したDX化を目指す。