2024年03月26日 16:01

日本体育施設社は、セガサミーホールディングスが所有するセガサミー野球場のリニューアル工事を、2月29日に完成した。本工事では、処分される人工芝のうち56%をサブグラウンド等へ再利用することで、産業廃棄物を縮減している。

野球場で使用する人工芝は、充填材の飛散によるバウンドした打球の見づらさ・まぶしさ・打球の不安定性などの問題が長年指摘されてきた。同社はこれらの問題を解決するため、人工芝のパイルに特殊カールを施した野球専用人工芝を外野部分に整備。マウンドやバッターボックスは、プロ野球でも導入されている専用クレイで整備を行った。

また、スポーツ用人工芝は10~15年でリニューアル工事が行われ、野球場外野の場合で大凡400㎥の産業廃棄物が発生する。内野練習等に使用するセガサミー野球場のサブグラウンドは、改修前は降雨後にぬかるみ、使用できない土のグラウンドだった。そこで処分されてしまう人工芝の再利用で、降雨後もすぐにプレイできる環境整備を提案し、全天候型のグラウンドを実現。人工芝の下地はアスファルト舗装を施工し、安定性にも優れている。本工事では、処分される人工芝のうち56%を再利用し、廃棄物を縮減した。

世界中で建設廃棄物の発生は大きな問題となっている。日本体育施設では資源化できる廃棄物を再利用し、建設廃棄物の縮減を推進。限りある資源を循環利用することで、温暖化やゴミ問題などによる自然環境への負担を削減し、誰にとってもやさしく持続可能な社会の創造に貢献する。