2024年02月19日 19:26
グリーンピース・ジャパンが製作した「御渡り/MIWATARI」が、タイ・バンコクで開催された、気候変動をテーマとする映画祭のドキュメンタリー部門で審査員大賞を受賞した。
本作は、長野県・諏訪湖の伝統神事をテーマにした映像作品。御渡り(神渡り、御神渡り)は、昼夜の寒暖差によって湖面に巨大な氷の筋が現れる自然現象。長野県の諏訪湖が全面結氷すると、南の岸から北の岸へかけて氷が裂け、高さ30cmから1.8m位の氷の山脈ができる。
本作品では、御渡りの出現を判定する八劔神社宮司・宮坂清さんの言葉と、1683年から脈々と綴られた御渡りの記録をもとに、近年の気候変動でその出現が減少しているさまを、約11分間の映像に収めている。
今回、「Changing Climate, Changing Lives Film Festival(CCCL)」には全体で383本のショートフィルムの応募があり、その中から選出された38本が、CCCL映画祭正式出品作品として上映された。授賞式では、グリーンピース・ジャパン、プロジェクト・マネージャーの高田久代さんとHELP展クリエイティブ・ディレクターの宮園夕加さん、「御渡り」監督の小野友資さんが賞を受け取った。
なお賞金(5万バーツ)は、アートを通して日本での気候変動の影響を表現する若いクリエイター等の支援に活用する予定。