2024年01月17日 15:58

次世代太陽電池で世界に挑戦しているスタートアップ・PXPは、「曲がる太陽電池」を貼り付けた実証EVを作製。1月24日~26日に東京ビッグサイトで開催される「第16回オートモーティブワールド」に出展する。

同社はペロブスカイト材料とカルコパイライト材料のタンデム構造を用いた高効率な「曲がる太陽電池」を研究開発しているが、実証EVでは、まずはカルコパイライト材料を用いて検証する。極薄の金属箔基板に作製した「曲がる太陽電池」を、軽EVのルーフ上の2.0平米の面積に、332枚貼り付けた。太陽電池モジュールは総厚0.7mm、平米重量1.0kgで作製。

標準セルでは、黒い太陽電池の表面に白い櫛状電極が形成されているため、やや意匠性が劣っていたが、新技術により漆黒の高意匠セルが実現した。これにより車のルーフとの一体感が増し、車のデザインを損なわずに「曲がる太陽電池」を搭載できるようになった。

また柔軟で自由に貼り合わせできる「曲がる太陽電池」が実現したことで、車のルーフの曲率が比較的大きな、外周領域まで搭載が可能に。そのおかげで変換効率18%前後でも、十分な発電量を確保できる。パイロットラインの立ち上げが完了次第、変換効率18%前後のカルコパイライト太陽電池を再搭載し、本格的に実発電量データを取得する予定。