2023年08月02日 10:07

プロモツールの「香り技術研究所」は、野生動物・害獣用の忌避剤「ウルフピス」の販売を開始した。
プロモツールは、あらゆる香りとニオイを創るセントテクノロジーカンパニー。「香り技術研究所」は、同社の熟練した調香技術に加えてデジタルに限らない幅広い技術を組み合わせて、セントテクノロジーに関して広範囲に研究開発を行う国内随一の研究所だ。
鹿、いのしし、ハクビシン、猿、熊等の野生動物や害獣による農作物の被害は兼ねてから存在しているが、その被害は年々増加傾向にある。しかし、害獣駆除や忌避には多額の費用がかかることに加え、化学物質を使った忌避剤は人体への影響も懸念されるため、対策が進まない現状がある。またオオカミの尿はかねてから、神経経路を通じて本能的な作用(恐怖作用)による野生動物や害獣に対する忌避効果が証明されているが、本物のオオカミの尿は長期間保管できず、輸入コストや衛生面の課題もあった。
これらの課題を解決するべく、同社は特許を取得した旭川医科大学および北海道医療大学より独占的通常実施権を入手、数種類の哺乳動物忌避成分を調合した忌避剤「ウルフピス」を開発した。主な成分は忌避効果のある灰色オオカミの尿に含まれるピラジン化合物であり、その誘導体が哺乳動物の副嗅球に作用して本能的に嫌って避ける効果が期待できる。また、同じく忌避効果を持つミント系の香料成分も配合し、忌避効果を高めた。なお、ピラジン化合物は食品添加物に指定され、フレーバーとしても使用されており、人体にも安全な化合物だ。