島根県の玉造温泉に佇む全室露天風呂付きの温泉旅館「界 玉造」では、6月1日～7月10日までの間、良縁を運ぶ雨を楽しむ「縁雫（えにしずく）巡り」を開催する。

「界 玉造」の位置する島根県は「弁当を忘れても傘を忘れるな」と言われるほど、天候の移り変わりが激しい地域。旅先の突然の雨はネガティブな印象を与えやすいものだが、島根県に降る雨は「縁雫」と呼ばれ、こころをリセットし良縁を運ぶ雨と伝えられている。「界 玉造」ではその文化にちなみ、館内の太鼓橋に色鮮やかな和傘を設えた「和傘ノ小径」、雨の日限定の「雨音みくじ」、お茶室では雨粒の形を表現した可愛らしい「縁雫和菓子」を用意した。

さらに、「和傘ノ小径」を通り過ぎると、「和傘ノ大蛇」が姿を現す。これは、出雲神話の象徴的存在でもある八岐大蛇を全て和傘で表現した、直径2メートル、高さ1.5メートルにも及ぶユニークで迫力満点のオブジェ。島根県出雲市平田町に根付く「一式飾り」という民俗芸術に着想を得た、「縁雫巡り」期間中のみ見ることができる貴重な展示となっている。旅先の雨で自由に出かけることができなかったとしても、館内で島根の神話や文化を目で見て楽しんでほしいとの思いから作製した。

雨が多くなる梅雨時期の滞在を館内でゆっくりと楽しんでもらい、雨ならではの設えやアクティビティを存分に味わってほしいとの思いから考案された「縁雫巡り」。オブジェ観賞や素敵な写真撮影が、旅の思い出を華やかに彩る。