2023年01月31日 19:26

高知県と高知電子計算センターら4社は、920MHz帯を利用する新通信規格IEEE802.11ahを活用したプライベートネットワークを整備。それにより、IoPプロジェクトの普及促進を図るモデル化実証を実施している。

本取り組みでは、高知県安芸市の「JA高知県安芸集出荷場」を基地局とし、周辺のほ場と「802.11ah」によるプライベートネットワークを構築。複数の生産者ほ場(整備数:6農家・10ほ場)にある各種センサー機器を802.11ahで集約し、IoPクラウドに接続できる環境を整備した。加えて、ほ場付近の用水路や河川監視といった防災分野等の新たなユースケースへの展開も行っており、周辺生産者への情報共有を図るように取り組んでいる。

これまで各生産者がIoPクラウドを活用するためには、ほ場内の環境データ(温湿度および作物の画像など)をIoPクラウドに送信するための通信環境がほ場ごとに必要だった。しかし、施設園芸が盛んであり、ほ場のエリアが集積している高知県の地域特性を踏まえ、新通信規格802.11ahを活用することで、集約された基地局からIoPクラウドへ通信。ほ場ごとに発生していた通信料をなくすなど各生産者の負担を軽減し、IoPクラウドを導入しやすくなる通信環境整備(投資の最適化)を図った。

本取り組みを通じ、プライベートネットワークの活用を通じた農業振興につなげ、高知IoPクラウドの更なる県内への普及拡大、全国の自治体の参考となるようなプロジェクトへの昇華をめざす。