2023年01月25日 15:47

「北の灯台文化資源調査コンソーシアム」は、北海道内の複数の灯台の調査・利活用に向けた検証等を進めてきた。2022年度の同事業の締め括りとして、1月10日~11日、北海道室蘭市を舞台に「チキウ岬灯台」等の灯台の魅力に迫る「モニターツアー」を実施した。

「室蘭市」は、明治期に最初の製鉄所が設立されて以来、「鉄のまち」として発展してきた街で、市内には長らく安全な航海を見守ってきた「チキウ岬灯台」「旧室蘭灯台」と2つの灯台が現存している。モニターツアーでは、チキウ岬灯台を中心に製鉄体験や炭鉱メシの実食など、室蘭の魅力を「てつのまち」のストーリーに乗せて複合的に楽しめるよう、2日間のツアーとして実施した。

目玉企画は、海抜約120メートルの断崖絶壁に立つチキウ岬灯台敷地内での日の出観賞。また海上保安庁職員から、かつての「灯台守」の暮らしや、室蘭市民にとっての灯台の存在などについて話を聞くなど、特別感のある時間になった。「灯台守」の家族は、家が灯台敷地から片道1時間かけて小学校に通っていたエピソードなどを聞き、驚く参加者も。展望台からは見られないレンズも魅力の一つで、敷地内からしか見られない点灯/消灯時のレンズの色の変化も楽しんだ。

本モニターツアーでの実施内容や参加者の意見等も踏まえ、行政・観光関連事業者等とも連携・協議を図り、今後の最適な利活用方法の検討を進めていくことを予定。「室蘭・地球岬ならではの」特別な体験の構築・事業立ち上げを検討していく。