2022年09月26日 18:45

京都で美術商を営む古美術鐘ヶ江と、クロステック・マネジメントは、工芸の次のすがたを実現させる運動「KOGEI Next」を推進している。この度KOGEI Nextでは、詩吟と和楽器を融合させた人気ロックバンド「和楽器バンド」のメンバーで、津軽三味線担当である蜷川べにさん専用津軽三味線を制作。10月21日~12月11日に開催される、高台寺の秋の特別展「これが漆!?―彦十蒔絵の超絶技巧―」で展示する。

津軽三味線の装飾は、KOGEI Nextに参画する漆芸職人集団「彦十蒔絵」が担当。伝統的な漆芸技術をつかって、ここまで豪華でありながら繊細に装飾を施した三味線は過去に例がない。使用している素材も、小型家電などからリサイクルした「都市鉱山」由来の金箔や、京セラが開発した装飾用素材である京都オパールなど。伝統的な漆芸技術と環境に配慮した素材の融合を実現した。

またデザインは、KOGEI Nextのアドバイザーである京都女子大学生活造形学科の前崎信也さんのゼミ生と、蜷川べにさんの共創により完成。伝統を感じさせる中にも若々しい輝きにあふれた津軽三味線となった。

さらに、情報を保存するためこの三味線には、スタートバーンが構築するブロックチェーンインフラ「Startrail」を利用してNFTを発行し、本プロジェクトの概要を記録している。楽器の内部にNFTと紐づくNFCタグが仕込まれており、スマホをかざすとNFTの情報が表示される。