2022年09月07日 16:19

開かれた林業とつなげる森づくりを提案する株式会社「桑木」は、9月1日、熊による被害木をキャンプ用薪に活用した「くまはぎの薪」のECサイト販売を開始した。売り上げの一部を里山整備に使用することにより、くまはぎ被害の減少と森の関係人口の増加を目指す。

くまはぎとは、熊が水分を舐めるために木の皮を剥ぐ行為。木はくまはぎをされると腐り枯れ、木材としての価値が大幅に低下するため、多くは廃材として処分される。このたび、「くまはぎ」によって傷付けられ、廃棄する予定の木をキャンプ用薪に加工した。

くまはぎの薪は、針葉樹であるスギの木を使用しているため、燃えやすく焚きつけに最適。また、木の皮の部分もそのまま薪にしているため、一部の商品にはくまの爪痕が確認できる薪も含まれている。また環境に配慮し、余計な梱包材やパンフレットを入れていないため、キャンプ場で使用してもゴミを最小限に抑えることができる。箱はアースカラーを基調とし、昨今のキャンプサイトに馴染むおしゃれなデザインを目指した。箱の内側には、くまはぎ被害や里山整備の重要さをイラストで解説し、開封体験を楽しみながら森の問題を学ぶことができる。

桑木社は、くまはぎの薪の売り上げの一部を里山整備に使用し、人と熊の住処の境界線を定め、土砂災害や洪水などに強い森づくりを進める。購入者はくまはぎの薪を使用することで、くまはぎ被害の減少や自然災害の起きにくい森づくりを応援することができる。価格3000円(税込・送料込)。詳しくはこちら