2022年05月12日 16:16

日工」株式会社は、カメラ画像をAI解析し、不良品や異物を素早く検出できる画像AI認識選別システム「AI’ll be sorter(アイルビーソーター)」を開発した。同社はアスファルトプラントのトップメーカーとして、1970年代からアスファルト合材のリサイクル技術を研究し、99.5%という高い再資源率の達成に貢献している。

高い再資源化率を達成するためには、リサイクル対象物を再利用しやすい形に処理することが求められるが、この過程でリサイクル対象物と非対象物を選別して除去する作業が要となる。しかしこの作業過程では、いまだに人の手で行っているケースが多く、人的リソースが割かれる点と目視のためヒューマンエラーが発生してしまうという課題があった。

「AI’ll be sorter」は、コンベヤ上に流れる選別対象(ワーク)をカメラで撮影し、高速GPUにて画像処理。その後、画像処理データと登録された除去対象物とのマッチングをAIにて判別し、判別された除去対象物の位置情報はピックアップ用のデータとして、選別機のPLCに送信される仕組み。

カメラ画像をAI解析し、不良品や異物を素早く検出できるため、ヒューマンエラーの低減が促進され、作業環境の大幅な改善が期待できる。さらに、コンベヤ上の異物を取り除く際には、ロボットアームを使用せず、エアー吸引方式を採用したことで、導入までのコストハードルを下げることにも成功した。