2022年03月07日 09:12

東京都立産業技術研究センターとブルーイノベーションは、工場などの施設内を360°実写VRマップ化し、マップ内を巡回しながら、任意の設備や機器を点検できる「360°実写VRマップ自動生成・更新システム」を開発した。

「360°実写VRマップ自動生成・更新システム」は、360°カメラを搭載した複数の自動走行ロボット(AGV)が移動しながら施設内や設備・機器を自動撮影し、ブルーイノベーションのデバイス統合プラットフォーム「Blue Earth Platform(BEP)」上で施設全体を実写VR化すると共に、点検したい個々の設備・機器の画像を表示する。

従来の巡回点検は、ベテラン点検員による目視点検が主流のため、人手がかかる、情報が共有しづらいなどの課題があった。これに対し、360°ビューワーや3Dモデリングによる広範囲なデジタルデータの生成が有効とされているが、データの撮影やマップの生成を人手で実施する必要があるため、結果的に効率が悪くなり、更新頻度も低くなってしまうという課題がある。

そのような背景から、「360°実写VRマップ自動生成・更新システム」では、BEPで統合管理されている360°カメラを搭載したAGVが自動巡回し、施設内や点検対象データの取得から実写VRマップ生成・更新までを自動化した。これにより、担当者による巡回が不要となるだけではなく、AGVが走行する度に実写VRマップが更新され最新の施設状況が把握できる、遠隔から直感的に確認・共有できるなど、業務の共有化や効率化が向上する、などのメリットがある。