2022年01月18日 13:00

偕成社は、中脇初枝さんが再話した「女の子の昔話えほん」シリーズ(全6巻)を1月より刊行する。

昔話ときいて思い浮かべる主人公は、桃太郎、浦島太郎のような男性が多いのではないだろうか。女性が主人公の場合も、ひかえめでおとなしい女性ではないだろうか。絵本になるのはそういう昔話が多いが、語りつたえられてきた昔話はもっと豊かで、へこたれずに自分なりの幸せをつかむ、いろんな女性たちが登場する。「女の子の昔話えほん」は、これまで知られてこなかった、そんな主人公がでてくる昔話を厳選し、あえて女の子にスポットをあてたシリーズだ。

著者は、話題作を次々世に送り出している注目の作家、中脇初枝さん。実は、小学校6年生のときに柳田國男の「遠野物語」を読んで以来、民俗学に夢中になり、筑波大学では民俗学を専攻、昔話を各地で聞きとり、再話し、語ってきた。同シリーズは、中脇さんが、日本にくわえて、世界の昔話から集めた女の子が主人公のお話で構成されている。1月~3月に5作を刊行。1月に刊行する第1弾は「ちからもちのおかね」(絵:伊野孝行さん)。高知県で育った中脇さんが思い入れのある、高知の昔話だ。おかねは、とっても力持ちの女の子。大きな相撲取りをたったの3歳で追いはらい、大きくなると殿さまにも認められるほどになった。やがて、腕利きの猟師になると、天狗や化け物を相手に大活躍する。

定価は「ちからもちのおかね」1870円(税込)。発売時期は1月31日。

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