2021年01月13日 16:25

ZIAIは、SNS自殺検知システムのβ版をリリースした。

同社は、自分を殺すのではなく、自分を愛せる社会を創ることをミッションとした非営利Tech集団。ハイリスク者の感性分析によるアルゴリズム開発やSNS自殺検知システム開発など、テクノロジーを軸にした自殺予防の仕組み作りを行っている。

2019年の自殺者総数から逆算すると、日本では毎日55人が自殺しており、自殺死亡率もG7のなかで最下位。特に10代後半から20代の男女では、死亡原因の第1位が自殺という状況が続いている。そんな中、現在の日本では自殺に関連するキーワードを主要インターネットメディアに記載・検索・投稿すると、厚生労働省や関係NGO、各地域の相談窓口が自動的に表示される、いわゆる「プル型」の仕組みがある。しかし、年間53万人と言われる自殺未遂者の推計に対し、年間のSNS相談件数はたった約2万件、つまり全体の4%に過ぎない。彼らからのSOSを受け身で待つのではなく、社会からその声を拾い上げる「プッシュ型」の仕組みが必要不可欠だ。

今回リリースしたSNS自殺検知システムは、インターネットオープンソース上の自殺関連投稿データをリアルタイムで自動収集し、ハイリスク者に対して連絡を行うAI自殺検知システム。アカウント名や投稿内容を整理して一覧化し、AIアルゴリズムとプロのカウンセラーの視点を掛け合わせ、ハイリスク者と判定された人のみにワンクリックでメッセージを送ることが可能だ。今後はオンライン相談を実施する関連NGOや教育・医療機関と連携し、社会からSOSの声を拾い上げる世界の実現を目指す。

ZIAI