2020年12月17日 12:31

凸版印刷は、微細製版技術とデザイン・クリエイティブの融合により新しいデザイン表現技術「アート彩紋」を開発した。

同社は長年、金券や有価証券などにおいて、偽造防止を主目的とした、微細線やマイクロ文字を用いた紋様の作成と印刷を行っており、その製版技術とノウハウを蓄積していた。今回、紋様の表現力と作成の技術を、アート性を持つ様々な制作物にも活用できるよう、文字や数字、図形などの任意のアウトラインに沿って、形状や波の数、滑らかさなどを自由に表現、マイクロ文字なども入れることが可能な「アート彩紋」として刷新した。

「アート彩紋」は、太さ0.1ミリメートル程度の細い直線・曲線からなる紋様で、任意の文字や形状を表現できる技術。ロゴやオリジナルフォントなどを紋様でデザインすることで、奥行きや濃淡、形状や波の数、滑らかさなどを表現できるため、高いデザイン性と高いアイキャッチ性を持つ。特定の絵柄を、マイクロ文字や微小な図形の集合体で表現できる技術だ。作品を、遠目に見ると普通の絵柄だが、近づいて見ると絵柄が小さな文字や図形で構成されていることが分かる。隠し文字など遊びや謎とき要素を組み込むことが可能だ。

なお、同技術はポーラ文化研究所「平成美容開花 平成から令和へ、美容の軌跡30年」およびSMBC信託銀行「PRESTIA Art Branch」で先行採用されている。

「アート彩紋」の製版費用は、1点5万円~(参考価格)。別途、印刷やデザイン費用が掛かる。

凸版印刷